ブロンズ製 パールヴァティ像

インド・チョーラ朝/スリランカ、12世紀

寸法:高さ8cm 

このブロンズ像は、ヒンドゥー教の荘厳なる女神パールヴァティを表した12世紀の彫刻で、インドのチョーラ朝またはスリランカで制作されたと考えられます。

信者たちによる長年の礼拝によって、顔立ちはやや摩耗していますが、宝冠、耳飾り、首飾りなどの装飾がその美しさと神聖さを今なお伝えています。柔らかな腰のラインや細く伸びた四肢が、女神の優美な女性性を際立たせています。 この像では、パールヴァティは低い台座の上に片脚を置き、左手に体を預けるように座しており、「ラリターサナ」と呼ばれるくつろいだ王者の姿勢をとっています。欠損している右手は、聖なる供物や物を持つ際に用いられる「カタカ・ムドラー」の姿勢であったと推測されます。これは、パールヴァティ像によく見られる典型的な表現です。

パールヴァティについて パールヴァティは、「ウマー」「ガウリー」「アパルナー」などの名でも知られる、多くの姿を持つヒンドゥー教の女神です。彼女は、美・力・母性・愛の象徴であり、最高神シヴァの妃として崇拝されています。また、知識の女神サラスヴァティ、富の女神ラクシュミーとともに「トリデヴィ」と呼ばれる三大神妃の一柱であり、女性の神性を象徴する最高位の存在です。 トリデヴィの意義 トリデヴィは、ヒンドゥー教における「三神一体」の女性版ともいえる概念で、それぞれ創造・維持・知識の力を体現しています。パールヴァティは創造と愛、破壊と再生を司る力を持ち、信仰・芸術・日常生活のあらゆる側面に影響を与える女神として、古代から現代に至るまで広く信仰されています。